そもそも受託製造とは?3つのスタイルについて徹底解説

公開日:2026/09/15
3つのスタイル

製品開発や製造において、自社ですべての工程を行うのではなく、専門的な技術や設備をもつ企業へ製造を依頼する受託製造が注目されています。本記事では、受託製造の基本的な仕組みや3つのスタイル、導入によるメリット、さらにOEM・ODM・PBなど関連する用語について詳しく解説します。

受託製造の概要

製品を消費者へ届けるまでには、企画や開発、設計、生産、物流、販売など、さまざまな工程が必要です。

近年では、すべての工程を自社だけで行うのではなく、専門的な技術や設備をもつ企業へ一部の工程を委託する、受託製造が幅広い業界で活用されています。

受託製造を利用することで、自社に不足している製造ノウハウを補いながら、効率的に製品を市場へ展開することが可能です。

ここでは、受託製造の基本的な仕組みや製品が完成するまでの流れとの関係について解説します。

製品が完成し販売されるまでの流れ

製品は、消費者のもとへ届くまでに多くの工程を経ています 。これらの工程は、大きく3つの役割に分けられます。まず、製品のアイデアを考え、仕様や機能を決める企画・開発・設計の工程です。

次に、設計された内容をもとに実際の商品を形にする生産の工程があります。そして、完成した製品を消費者へ届けるための物流・販売の工程へと続きます。

つまり、製品づくりは考える・つくる・売るという3つのパートによって成り立っているのです。受託製造を理解するためには、どの工程を外部企業へ依頼するのかを把握することが重要です。

受託製造とは製造工程の一部を専門企業へ依頼すること

受託製造とは、製品が完成するまでの工程の一部を外部企業が引き受け、製造を行う仕組みです。

依頼する範囲は企業によって異なり、生産工程のみを委託する場合もあれば、企画や開発、設計などの上流工程から依頼する場合もあります。

たとえば、自社で製品のアイデアや設計を考えたうえで、製造設備をもつ企業へ生産だけを依頼するケースがあります。

一方で、製品開発のノウハウや技術者が不足している場合には、企画段階から協力してもらい、開発から生産までを一貫して任せることも可能です。

このように受託製造は、単に商品をつくる作業を外部へ任せるだけではなく、自社の目的や体制に合わせて必要な工程を柔軟に委託できる点が特徴です。

受託製造が活用される理由

受託製造は、自社で製造設備を整える負担を軽減できるほか、専門企業がもつ技術や経験を活用できるメリットがあります。

とくに、高度な加工技術が必要な製品や少量生産から始めたい新規事業では、受託製造を活用することで効率的な商品展開を実現可能です。

また、製造を外部へ委託することで、自社は企画やマーケティング、販売戦略などの重要な業務に集中できます。

製品開発に必要なリソースを最適化できるため、多くの企業で受託製造が取り入れられています。

受託製造の3つのスタイル

受託製造には、依頼する工程や役割分担によって大きく3つのスタイルがあります。代表的なものとしてOEM・ODM・PBがあり、それぞれ製品づくりに関わる範囲や主体となる企業が異なります。

自社で製造設備をもたない場合や、開発に必要な技術・ノウハウが不足している場合でも、これらの仕組みを活用して効率的に製品を展開することが可能です。ここでは、OEM・ODM・PBそれぞれの特徴について解説します。

OEMは生産工程に特化した製造スタイル

OEMとはOriginal Equipment Manufacturingの略称で、日本では相手先ブランド製造と呼ばれています。

OEMでは、製品の企画や開発を依頼する企業が担当し、受託企業は主に生産工程を引き受けます。この仕組みは、企画力や販売力をもつ企業と、高い製造技術や設備をもつ企業が役割を分担するものです。

依頼側は自社の強みである商品企画や販売活動に集中でき、受託側は製造に専念することで品質向上や生産効率の向上につなげられます。

それぞれの企業が得意分野に注力できるため、効率的な製品開発や安定した供給体制を構築しやすい点がOEMの特徴です。

ODMは設計や開発から製造まで対応するスタイル

ODMとはOriginal Design Manufacturingの略称で、製品の設計や開発から生産までを受託企業が担当する製造方式です。

OEMが主に生産のみを担当するのに対し、ODMでは考える工程の一部まで受託側が担う点が大きな違いです。

ODMでは、製造を担当する企業が製品のデザインや仕様設計にも関わるため、開発段階から密な連携を取りやすくなります。

その結果、依頼内容の認識違いや情報伝達の不足を防ぎやすく、試作や検証作業もスムーズに進められます。

また、専門的な開発ノウハウをもつ企業へ依頼することで、自社だけでは実現が難しい製品開発に取り組めることも多いです。

PBは企画販売側が主体となる独自ブランド

PBとはPrivate Brandの略称で、小売店や卸業者などが独自ブランドとして企画・販売する商品を指します。

PB商品は、OEMやODMによって製造されるケースが多く、製造そのものよりも自社ブランドの商品を展開するという点に特徴があります。

OEMやODMは、主に製造を引き受ける受託側の視点で使われる言葉ですが、PBは製品を企画・販売する委託側を主体とした表現です。

そのため、小売業者や販売企業が自社ブランドの商品を展開する際によく用いられます。

まとめ

受託製造は、製品開発や製造における課題を解決し、自社の強みを最大限に活かすための有効な手段です。製造工程の一部を専門企業へ委託するため、設備投資や人材確保にかかる負担を抑えながら、高品質な製品を効率的に市場へ展開できます。また、OEM・ODM・PBなどのスタイルを理解することで、製品の目的や事業規模に応じた最適な製造方法を選択できます。自社だけでは実現が難しい製品づくりも、豊富な技術やノウハウをもつ受託企業と連携すれば、新たな可能性を広げられるでしょう。

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