
接着剤を小分けして容器に充填する作業は、専門的な技術や設備が必要です。とくに工業用の高機能製品を少量ずつ分ける際には気泡の混入が起こりやすく、品質低下の原因となることがあります。自社対応が難しい場合は、充填技術に長けた外部委託先の活用がおすすめです。今回は信頼できる業者を3社ご紹介します。
目次
接着剤の小分け充填でおすすめの受託加工業者3選!
接着剤の小分け充填は品質維持が重要な作業です。適切な業者選びが製品の性能を左右します。ここでは、工業用から特殊用途まで幅広く対応する信頼できる受託加工業者3社をご紹介します。小ロット対応や高精度充填など、各社の強みをわかりやすく解説していきます。室町ケミカル株式会社

引用元:https://www.kinou-jutaku.com/
会社名 | 室町ケミカル株式会社 |
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住所 | 東京都千代田区神田駿河台3丁目4番地 龍名館本店ビル5階 |
電話番号 | 03-3525-4793 |
とくに電気を通す製品やUV光で固まる特殊な接着材の取扱いに長けており、少量の試作から大量生産まで対応可能です。清潔な環境での注入作業や気泡除去処理など、細かなニーズに応える技術力が強みです。
工業用接着剤加工の頼れるパートナー
30年以上にわたり産業用粘着材料の製造・販売で確かな実績を築いており、自社開発した特殊素材の取り扱いも行っています。少量から大量まで柔軟に対応し、清潔な環境での分注作業や厳格な品質チェックを実施。独自ブランド「ムロマックボンド」も展開しており、製造委託先として高い評価を得ています。小ロット対応も万全!品質と柔軟性で選ばれる接着剤充填サービス
数グラムの試作から月間数トン規模の量産まで幅広く対応。大型コンテナから小型シリンジまでさまざまな容器形状に対応可能です。専用の清潔施設で不純物混入を防ぎ、遠心機や真空装置による気泡除去、フィルター処理なども実施。光硬化型製品には専用照明を用いるなど、素材特性に合わせたきめ細かい配慮も特徴です。必要な工程だけを選べる委託体制も好評です。
株式会社アサヒケミカ

引用元:https://www.chemica.co.jp/
会社名 | 株式会社アサヒケミカ |
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住所 | 大阪市鶴見区鶴見4丁目10番7号 |
電話番号 | 06-6930-2392 |
液体や粉体などさまざまな原料・製品形態に対応し、容量やロット数の大小を問わず、柔軟に顧客の要望に応えています。
調剤から最終仕上げまで一貫したOEMサービス
家庭用品、美容製品、準医薬品など幅広い商品を対象に、原料配合から容器への注入、ラベル貼付や包装処理まで一貫して対応。製造規模も少量から大規模まで柔軟に対応可能です。さらに資材調達や新商品企画の支援など、顧客企業の多様なニーズに応える総合サービスを展開しています。高粘度から低粘度まで対応!接着剤小分け充填サービス
アサヒケミカでは、水のようにさらさらした液体から高粘度の接着材まで、あらゆる粘度の製品を正確に小分け充填しています。4mlの小容量三方包装から20Lの大型ボックス容器まで多様な容量・形状に対応可能です。特殊な充填機械により、粉末状の素材や粘度の高い製品も精密に処理。ボトル、袋状パック、チューブ、缶など各種容器に対応し、少量から大量生産まで一貫して受託できる体制を整えています。
アルファコーポレーション株式会社

引用元:https://alphaco.co.jp/
会社名 | アルファコーポレーション株式会社 |
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住所 | 静岡県島田市中溝4丁目2番地3 |
電話番号 | 0547-37-2736 |
30年以上の豊富なノウハウ!接着剤のエキスパート
30年以上にわたり接着材料を専門的に扱ってきた実績が強みです。300種類以上の製品を取り揃え、用途や作業環境に応じた最適な接着剤を提案可能。速乾性タイプをはじめ、ゴム系、プラスチック系、硬質樹脂、熱溶解型、光硬化型など多様な接着材に精通しています。電子機器、自動車、建築材料、趣味用品など幅広い産業分野のニーズに対応し、既存製品で解決できない課題には製造元と連携した専用品の開発も行います。
少量充填もお任せ!高精度な接着剤小分けサービス
流動性の高い液体から、ハチミツのように粘度の高い製品まで幅広く分注対応。技術的に難しい案件も積極的に受注し、他社で対応できなかった特殊な要望にも柔軟に応えています。材料選定や作業プロセスの提案、粘度調整や色付けなどのカスタマイズも可能。専任管理者が品質と納期を厳格に管理し、高品質で安定した分注作業を実現しています。
シリンジ内の気泡がもたらすトラブルとは?
シリンジ(注射器型容器)内に空気の泡が入ると、さまざまな問題が発生します。材料を少量だけ正確に塗る作業ができなくなり、途中で途切れたり不安定になったりして製品の品質にムラが生じてしまいます。また、製造過程での良品率も下がってしまいます。接着剤を使用する場合はとくに注意が必要です。泡が隙間として残ると接着力が弱くなり、完成品の信頼性や性能に悪い影響を与えることがあります。
手作業で液体を入れた場合、泡が多く入りやすく、正確な量を把握することが難しくなるのです。さらに、複数の容器に充填する際には均一性が保てず、素材のロスも増えます。
加えて、泡を取り除く工程が追加で必要となり、作業時間や費用が増加してしまいます。容器は内部が細いため泡が抜けにくく、とろみのある液体ほどこの問題が深刻になります。とくに底部に入った泡は上に上がりづらいため、除去が困難になってしまうのです。
気泡混入の課題を解決!シリンジ脱泡が難しい理由と対策
注射器型容器から気泡を取り除くことが難しい理由はいくつかあります。まず、この容器は細長い筒状の形をしているため、中に入った空気の泡が上部まで移動しにくい構造になっています。とくに先端部分に泡が入ると取り除くのが非常に困難です。また、底に入った泡は、とろみのある材料では上に上がらず閉じ込められやすくなります。粘り気の強い素材(接着材や樹脂など)はとくに問題が生じやすく、一度泡が入ると出てきません。
手作業で液体を入れる場合も同様の問題が発生しやすいです。これらの課題に対する効果的な解決策としては、あらかじめ泡を抜いた素材を専用機器で充填する方法があります。この方法では容器の移し替えを省略でき、微小な泡まで防ぐことができます。
また、真空状態で充填すれば発生する気泡自体を防止できます。材料の性質に合わせた専用装置の選択も重要です。粘度の低い素材には同時充填可能な機器、高粘度材料には真空対応の機器が適しています。
泡なし充填で精度アップ!受託加工サービスで安定品質を実現
受託加工サービスで安定した製品の質を確保できる秘訣は、特殊な機器の組み合わせにあります。空気の泡を取り除く装置と注射器型容器への充填機器を連携させた「泡なしシリンジ充填」という方法を採用しているからです。まず、素材を専用の撹拌装置で均一に混ぜながら泡を取り除き、その状態のまま充填機で容器に入れていきます。この工程により、目で見える大きさから極小レベルまでの気泡混入を防止することが可能になります。
これにより、人の手による作業で起こりがちな問題点を解消し、均質な品質と効率的な生産を実現しています。また、真空状態での充填技術やそれぞれの材料の特性に最適な設備選定により、微細な泡も徹底的に排除できます。
複数の容器に対しても同じ条件で均一に材料を入れることができるのも大きな強みです。このような設備と工程の組み合わせにより、受託加工サービスであっても製品ごとのばらつきを最小限に抑え、常に高品質な仕上がりを実現できるのです。