
接着剤にはさまざまな種類があり、それぞれで使い方や特徴、適した利用シーンなどが異なります。今回は2液性接着剤について、概要やほかの接着剤との違い、メリットに加え、具体的な使用方法とポイントについてもくわしく解説します。接着剤の選び方で悩んでいる人や種類による違いを知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
2液性接着剤とは?
2液性接着剤は、2種類の液剤を混ぜて使用するタイプの接着剤を指します。ここでは、2液性接着剤の概要や1液型接着剤との違いなどをくわしく解説します。2液性接着剤の特徴
2液性接着剤は2種類の液剤を混ぜて使う接着剤です。混ぜる液剤は主剤・硬化剤です。2液性接着剤はエポキシ接着剤の一種であり、100円ショップやホームセンターなどで広く販売されています。市販品は2種類の液剤をA液・B液と分けているケースもあり、2つを混ぜ合わせることによる化学反応で硬化するのが特徴です。また、一口に2液性接着剤といっても種類はさまざまであり、5分程度で硬化するものもあれば、30分かけて接着させる商品もあります。
2液性接着剤と1液型接着剤との違い
エポキシ接着剤には1液型接着剤と2液性接着剤の2種類があり、それぞれで仕組みや使用方法が異なるため注意が必要です。1液型接着剤は空気中の湿気に反応して接着する性質のものであり、熱を当てる・UVを照射するなどの方法で使用するのが一般的です。2液性接着剤と1液型接着剤の違いは、2液性接着剤は2種類の液剤を混ぜて使うのに対し、1液型接着剤は混合なしで使用できます。また、接着力やそのほかの特徴にも違いがあり、一般的には1液型接着剤は2液性接着剤よりも安価に購入することが可能です。
2液性接着剤の優れたメリット
2液性接着剤には、瞬間接着剤や1液型接着剤とは異なるメリットが数多くあります。ここでは、2液性接着剤の優れたメリットについてくわしく解説します。接着力が強い
2液性接着剤は高い接着力を誇り、他の接着剤よりも接着部分の耐久性が高い点が特徴です。面接着では外気に触れない面の中心部分までしっかりと化学反応によって硬化されるため、1液型接着剤や瞬間接着剤での接着が向かないシーンでも柔軟に対応できます。耐水性・耐熱性に優れている
2液性接着剤は耐水性・耐熱性にも優れているため、瞬間接着剤や1液型接着剤と比較すると、使用場所の制限が少なくなります。接着力はもちろん、そのほかの物性にも優れていることから、場所を選ばず幅広いシーンで利用することが可能です。硬化時間を調整できる
2液性接着剤は商品によって硬化までにかかる時間が異なります。早いものであれば5分で硬化されるほか、時間をかけて硬化する商品では30分かかるものもあり、用途に合わせて効果時間を調整しながら使い分けられるのもメリットのひとつです。さらに、基本的には2種類の液剤を混ぜ合わせて使用しますが、あらかじめ2種類の液剤が混合されているハネムーンタイプの商品であれば貼り合わせるのみで硬化・接着されます。
2液性接着剤の使い方
2液性接着剤の具体的な使用方法を解説します。接着面を清潔にする
まずは接着したい面を清潔にするため、水分や汚れなどを拭き取りましょう。液剤を計量する
主剤・硬化剤の分量は商品ごとに細かく決められているため、商品の注意書き・使用方法をしっかりと確認することが必要です。ほとんどの商品は重量で混合する割合を定めているため、スケールなどを利用して分量通りに用意しましょう。混合する分量に誤差があると、うまく硬化せずに接着できない・接着力が弱まるなどの恐れがあります。また、主剤と硬化剤の容器やチューブの蓋を間違えると、化学反応を起こして硬化してしまうケースもあるため注意してください。